代表挨拶

The company presidents greeting

ご挨拶

21世紀となってまもなく、私は失業を経験しました。25年間勤務した中堅生命保険会社の経営トップが、バブルに踊って多額の不良債権を作り、創業100周年を目前に破たんさせてしまったのです。経営者が進むべき方向を間違えると、社会が多大な迷惑をこうむります。従業員やその家族は生活の糧を失うことになります。会社は社会の公器であり、決して経営者だけのものではありません。

当時48歳の再就職は大変厳しいもので、前職の待遇は望むべくもありませんでしたが、何とか人材に係る仕事に従事することができました。そんな中で、製造業への労働者派遣が解禁されることを知り、一念発起して2002年10月1日に当社を創業いたしました。

しかし、ゼロからのスタートはそんなに甘いものではなく、売上高は伸びず、資金も乏しい赤字決算の創業年度となりました。その後、リーマンショックの不況、コロナ禍など、いくつもの苦難に直面しましたが、何とか乗り越えることができ、おかげさまで、2024年度決算では、売上高10億円超を達成することができました。これもひとえに派遣先ならびに派遣スタッフ、従業員各位のお蔭と深く感謝いたしております。

保険会社で、社会福祉の仕事に従事する人たちの生命共済を担当していた頃、厚生省(現在の厚生労働省)OBのN氏から、北欧の社会福祉の現状を視察した時の話を伺ったことがありました。

青信号になると楽曲が流れる交差点は、わが国では日常よく目にする光景ですが、その国にはそのような設備がなかったそうです。福祉の先進国で何故と不思議に思い、尋ねてみると、「かつてはその国でも同様の設備があったが、今は障害を持った人が交差点にいると、誰かが手を引いて横断を手助けしている。」との答えがかえってきたようです。N氏は社会福祉事業における「手のぬくもり」の大切さを確信したそうです。

労働者派遣事業を始めたとき、この話を思い出し、人材ビジネスにも通ずるものがあると考え、派遣先や派遣スタッフとの「手のぬくもり」を大切にすることを、私の行動指針としました。給与明細書は郵送せず、1ケ月の就労に感謝して直接手渡すこと、派遣先を訪問した時は、必ず派遣スタッフの様子を確認するよう心掛けてまいりました。

この事業は労働力が商品であり、売上高は派遣スタッフの勤怠データと契約単価によって算出されます。勤怠データは紙の出勤簿やタイムカード、派遣先独自の勤怠システムなど様々ですが、増大する勤怠データ処理のため、業務システムの向上と効率化に取り組まなければなりません。

派遣スタッフの数が増えるにともなって、営業や事務要員の数も増えます。私の行動指針は伝承しているつもりでも、世の中の流れに沿ってDX化を進めると、印刷した給与明細を手配りしていたものが、派遣スタッフのパソコンやスマートフォンで見ることができるようになりました。これは、派遣スタッフや営業担当者双方に利便性をもたらしますが、給与明細配布を通した「手のぬくもり」の遮断を意味します。

役職員全員に派遣先や派遣スタッフに寄り添う気持ちが生まれ、「手のぬくもり」が感じられる会社をめざして日々精進してまいります。皆様方におかれましては、今後ともご指導ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

2025年師走

代表取締役社長 中 尾 善 則

(代表のプロフィール)

1952(昭和27)年 奈良県生まれ 大学卒業後、新卒で生命保険会社に就職し、東京、大阪、札幌で法人営業に従事する。48歳のとき、同社の破綻により失職。その後、人材ビジネスに転じ、現在に至る。

お電話でのお問い合わせ

本社072-253-9770
〒591-8032
大阪府堺市北区百舌鳥梅町3丁3-3 ビルディングキュー201号室

メールフォームでのお問い合わせ


PAGETOP